第一章 人生の終わり 〜3.運命の地図〜

天国からの手紙, 第一章 人生の終わり

◀︎2.夢の中で

地面に広げられた美しい運命の地図を目にして、彼女はうっとりしていた。私は、彼女にわかるようにゆっくりと運命の地図について説明を始めた。 

「あなた方は、この地図の上で生きています。時間は、左下から右上に向かって流れていて、あなたの肉体はこの地図の上にいるので物理的に時間を戻すということはできません。でも、今は意識だけその地図を離れて時間の影響がないこの場所にいるので、ここから人生を眺めることができます。時の流れのないこの世界から見れば、地図上のどの地点も「今この瞬間」でしかなく、過去も未来も現在も全てが同時に存在していてどの地点にもアクセスすることができるのです。」

 彼女は地図に見惚れながらも、話に聞き入っているようだったので、私はそのまま話を続けた。
「あなたは生まれてくる前にたくさんの運命の地図を準備して生まれてきました。その中から最初にたった一枚を選ぶわけですが、その地図がこれです。でも、あなたの選択によって全く違う他の運命の地図へと移ることができます。それは意図的に望む未来の運命の地図に移行することもできるし、周りに翻弄されて知らない間に移行する選択をし、気づかないうちに知らない他の地図に迷い込むこともあります。あなたもこれまでに、たくさんの地図を移行してはまたこの地図に戻ってくる・・・ということを繰り返してきました。そして、この地図での最期の時を迎えようとしています。これまでは、生死に関わることではなかったので、比較的簡単に地図の移行ができていましたが、今回はちょっと違います。今回は、自分の生死を選択するわけですから、より重大ですし、リスクもあります。もし、この先も生きたいと願うのであれば、まずは、移行する望む結末の運命の地図を選ばなければなりません。そして、行き先を決めたらその地図へと移行するため、過去の移行地点に戻って選択を変えるよう地図上の自分自身に働きかけるのです。それを実行しないと、この運命の地図の通り、あなたの人生はあと二週間で終わってしまいます。」


彼女は一通り話を聞き終えると、的確な質問を返してきた。
「私が選び直せる運命の地図は、一体どれほどあるの?」
「膨大な量です。その膨大な数の地図の中から、望む結末を探さなければなりません。」
「もし、望む地図を見つけたとして、その地図に移行するために地図上の自分に働きかけるというけれど、地図上の自分を一体どうやって導くの?」
「今のあなたは、すべての地図上にいるどの地点の自分にもアクセスすることができます。アクセスするのは簡単です。ただ、その地図上の自分に語りかければいいのです。語りかけられた地図上のあなたは、無意識で動くか、直感で意識的にそれを選択するか、もしくは聞く耳を持たず反応しないかのどれかです。反応しない場合は、あの手この手を使って知らせるしかありません。ちょっと手荒なことをしなければならい場合もありますが、でも、自分を救うためですからそれも致し方ないでしょう。新しい地図に移行たら、その地図上の体に戻って目覚めれば、新しい人生が待っています。」
彼女はとても頭の良い人なのだろう。私が話すことをしっかりと理解し、状況を把握できたようだった。
「私は、もっと生きていたい。もっと、家族と一緒にいたいの。だから、運命を変えることができるのであれば、早く選び直しましょう。他の地図はどこにあるの?」
「はい。では、まずはあなたの運命の地図をここに出してみましょう」


そう言って私は目を閉じ再び胸の前で手を合わせ、小さな声でこう言った。
「彼女のための運命の地図を」
そして、ゆっくりと合わせた両手を開いた。

▶︎第一章 人生の終わり 〜4.パラレルワールド〜

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